退職時の月給と前年の年収を入れると、任意継続と国民健康保険の保険料を1年目・2年目に分けて比べられます。家族の扶養に入れるかの目安も分かります。
任意継続の保険料は、お住まいの都道府県の協会けんぽの保険料率で決まります(退職前の勤務先の所在地ではありません)。
40〜64歳は介護保険料が加わります。60歳以上は、家族の扶養に入るときの収入の基準が180万円未満になります。
基本給に残業代・各種手当・通勤手当を足した、社会保険料を引く前の1か月分です。任意継続はこの額から決まる標準報酬月額(上限32万円)で計算します。
源泉徴収票の「支払金額」です。国民健康保険の1年目(退職した年度)の保険料は、この前年の所得で決まります。
1月から退職日までの給与(年内に再就職して働いた分があれば合計)です。国民健康保険の2年目の保険料はこの所得で決まります。退職金・失業給付は含めません。
18歳以上の家族(配偶者など)
うち40〜64歳の人
18歳未満の子
任意継続では扶養家族として入る人(保険料はかかりません)、国民健康保険では一緒に加入する人です。家族に収入はない前提で計算します。
倒産・解雇などの特定受給資格者、雇い止めなどの特定理由離職者として雇用保険の手続きをした人(離職時65歳未満)は、国民健康保険料が軽くなる制度があります(市区町村への届出が必要)。
医療分+後期高齢者支援金分+子ども・子育て支援金分の合計
介護分(40〜64歳の人だけにかかる分)
初期値は東京23区の令和8年度の料率を合計したものです。お住まいの市区町村の「国民健康保険料(税)の計算方法」のページにある率と金額に入れ替えてください。上限は国の基準(医療分67万円・支援金分26万円・子ども分3万円の合計96万円、介護分17万円)で計算します。
国民健康保険料は市区町村ごとに料率が違います。23区以外にお住まいなら、右のボタンから料率を入れ替えると近い金額になります。
扶養してくれる家族の年収
失業給付の基本手当日額(受けないなら0)
これから1年間のほかの収入(年金・給与など)
基本手当日額は失業保険シミュレーターで目安が分かります。退職金は含めずに入れてください。
1年目の保険料(年額)の差
1年目(退職した年度・年額)
2年目(翌年度・年額)
2年間の合計(組み合わせ別)
任意継続の内訳
国民健康保険の内訳(1年目)
会社を辞めると、勤務先の健康保険の資格は退職日の翌日になくなります。次の勤務先の健康保険にすぐ入る場合を除き、次のどれかに加入する手続きが必要です。
| 任意継続 | 国民健康保険 | |
|---|---|---|
| 保険料の決まり方 | 退職時の標準報酬月額×料率(上限あり) | 前年の所得と加入する人数 |
| 家族の分 | 扶養家族は保険料なし | 1人ごとに均等割がかかる |
| 期間 | 最長2年(途中でやめられる) | 期間の決まりなし |
| 手続きの期限 | 退職日の翌日から20日以内 | 健康保険をやめてから14日以内 |
家族の扶養に入れる条件を満たすなら、保険料の負担はありません。入れない場合は、任意継続と国民健康保険の保険料を比べて選ぶのが基本です。
任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額×お住まいの都道府県の保険料率です。保険料率には子ども・子育て支援金率(0.23%)が含まれ、40〜64歳は介護保険料率(1.62%)が加わります。在職中は会社と半分ずつ負担していた分も、退職後は全額を自分で払うため、退職前に給与から引かれていた額のおよそ2倍になります。
ただし上限があり、協会けんぽの令和8年度は標準報酬月額32万円が上限です。退職時の標準報酬月額が32万円を超えていた人も、32万円で計算します。東京都の場合、上限の保険料は月32,256円(40〜64歳は月37,440円)です。
保険料は原則2年間変わりません。ただし、都道府県の保険料率や標準報酬月額の上限が変わったとき、40歳・65歳になって介護保険料の対象が変わったとき、保険料率の違う都道府県へ引っ越したときは変わります。扶養家族が何人いても、保険料は本人の分だけです。
国民健康保険料は、前年の所得にかかる「所得割」と、加入する1人ごとにかかる「均等割」などを足して計算します。区分は医療分・後期高齢者支援金分・介護分(40〜64歳の人だけ)に分かれ、令和8年度からは子ども・子育て支援金分が加わりました。料率は市区町村ごとに違います。例として、東京23区(特別区の基準)の令和8年度の料率は次のとおりです。
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人) | 上限(年) |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.51% | 47,600円 | 67万円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.80% | 17,600円 | 26万円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.43% | 17,800円 | 17万円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,873円18歳未満は0円 | 3万円 |
所得割は「前年の総所得金額等−基礎控除43万円」に所得割率を掛けます。会社員だった人の所得は、給与収入から給与所得控除を引いた給与所得です。退職金や失業給付は国民健康保険料の所得には入りません。所得が一定以下の世帯は、均等割が7割・5割・2割軽くなります(23区の令和8年度は、世帯の所得が43万円以下で7割、43万円+31万円×加入者数以下で5割、43万円+57万円×加入者数以下で2割)。
国民健康保険料は前年の所得で決まるため、退職した年度は在職中の高い所得で計算されます。一方、翌年度は退職した年の所得(働いた月数分だけ)で計算されるので、2年目は国民健康保険料が大きく下がることがあります。
協会けんぽの任意継続は、本人が申し出れば途中でやめられます。資格喪失申出書をやめたい月の前月中に出すと、申出日の翌月1日に資格がなくなります。そのため「1年目は任意継続、2年目は国民健康保険」という選び方もできます。反対に、任意継続は退職後20日以内に申し出た人しか加入できないため、国民健康保険から任意継続に移ることはできません。このツールの「2年間の合計」は、この3つの組み合わせを比べています。
東京都(東京23区)・40〜59歳・自己都合退職・月給は年収÷12(賞与なし)として、1年目の保険料(年額)を試算すると次のようになります。
| 前年の年収 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 300万円 | 365,040円 | 291,732円 |
| 400万円 | 449,280円 | 388,006円 |
| 500万円 | 449,280円 | 492,086円 |
| 700万円 | 449,280円 | 705,450円 |
| 前年の年収 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 300万円 | 365,040円 | 376,605円 |
| 400万円 | 449,280円 | 472,879円 |
| 500万円 | 449,280円 | 576,959円 |
| 700万円 | 449,280円 | 790,323円 |
同じ年収でも、お住まいの市区町村の料率や、退職時の月給(残業代・通勤手当を含む)で結果は変わります。上のツールに自分の数字を入れて比べてください。
倒産・解雇などの特定受給資格者や、雇い止めなどの特定理由離職者として雇用保険の手続きをした人(離職時65歳未満)は、国民健康保険料の計算で前年の給与所得を100分の30として扱われます。期間は離職日の翌日の属する月から、その翌年度末までです。均等割の7割・5割・2割の判定にも軽くした所得を使う市区町村があります。
たとえば前年の年収500万円・40〜59歳・単身・東京23区の場合、1年目の国民健康保険料は年492,086円から年167,875円になる計算です。軽減を受けるには、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を持って市区町村に届け出ます。
家族が会社の健康保険に入っていれば、その被扶養者になる方法もあります。日本年金機構の基準では、これから1年間の収入の見込みが130万円未満(60歳以上や障害者は180万円未満)で、同居なら扶養する家族の年収の2分の1未満、別居なら仕送り額未満であることが条件です。
失業給付(基本手当)も収入に含まれます。130万円の基準では、日額3,611円以下なら要件を満たし、日額3,612円以上の基本手当を受け始めたら扶養から外れる届出が必要です。待期期間中など、基本手当を受けていない間は扶養に入れる場合があります。家族が健康保険組合に入っている場合は、組合の基準も確認してください。
任意継続の期限は短く、あとから加入することもできません。退職日が決まったら、退職前に保険料を見比べておくと落ち着いて選べます。退職後のお金全体は失業保険シミュレーター・退職金の手取りシミュレーターもあわせて確認できます。
出典:全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続」/協会けんぽ「健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について」/協会けんぽ「令和8年度の協会けんぽの保険料率」(都道府県単位保険料率・介護保険料率1.62%・子ども・子育て支援金率0.23%)/協会けんぽ「令和8年度保険料額表」(任意継続被保険者の方の健康保険料額・令和8年4月分〜)/協会けんぽ「任意継続被保険者資格喪失申出書」/日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするとき」/厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」(非自発的失業者に対する軽減措置)/豊島区「豊島区国民健康保険条例の一部を改正する条例について」(PDF)(特別区の基準保険料率・賦課限度額・軽減判定の所得基準・モデルケース試算=令和8年度)/新宿区「非自発的失業者の国民健康保険料の軽減について」/豊後大野市「倒産・解雇・雇い止めなどで離職した方の国民健康保険税の軽減について」(PDF)(軽減判定の扱いの例)/大阪市「就職・退職に伴う国民健康保険の手続き」(14日以内の届出の例)/国税庁 タックスアンサーNo.1411「所得金額調整控除」。
人によって変わります。任意継続は退職時の標準報酬月額(上限32万円)で決まり、扶養家族の保険料はかかりません。国民健康保険は前年の所得と加入する人数で決まります。東京23区の令和8年度の料率で、40〜59歳・単身・月給は年収÷12として試算すると、1年目は前年の年収400万円なら国民健康保険(年388,006円)、500万円なら任意継続(年449,280円)のほうが安くなりました。家族も国民健康保険に入る場合は人数分の均等割がかかるため、任意継続が有利になりやすいです。
退職時の標準報酬月額に、お住まいの都道府県の保険料率(子ども・子育て支援金率0.23%を含み、40〜64歳は介護保険料率1.62%が加わります)を掛けた額で、在職中は会社と半分ずつだった分も含めて全額を自分で払います。協会けんぽの令和8年度は標準報酬月額の上限が32万円で、東京都なら月32,256円(40〜64歳は月37,440円)が上限です。保険料は原則2年間変わりません。
できます。協会けんぽの任意継続は、本人が任意継続被保険者でなくなることを希望すると申し出れば資格がなくなります。資格喪失申出書はやめたい月の前月中に出し、申出日の翌月1日に資格がなくなります。退職した翌年度は所得が下がって国民健康保険料が安くなることがあるため、2年目に切り替える選び方もあります。切り替えたあとは、14日以内に国民健康保険に加入する届出をします。
日本年金機構の基準では、これから1年間の収入の見込みが130万円未満(60歳以上や障害者は180万円未満)で、同居なら扶養する家族の年収の2分の1未満、別居なら仕送り額未満であることが条件です。失業給付も収入に含まれ、130万円の基準では基本手当の日額が3,612円以上だと、受け取っている間は扶養に入れません。家族が健康保険組合に入っている場合は、組合の基準も確認してください。
倒産・解雇などの特定受給資格者や、雇い止めなどの特定理由離職者として雇用保険の手続きをした人(離職時65歳未満)は、国民健康保険料の計算で前年の給与所得を100分の30として扱われます。期間は離職日の翌日の属する月から翌年度末までで、市区町村への届出が必要です。前年の年収500万円・40〜59歳・単身・東京23区の例では、1年目の国民健康保険料が年492,086円から年167,875円になる計算です。
任意継続は退職日の翌日から20日以内(20日目が土日・祝日なら翌営業日)に、お住まいの都道府県の協会けんぽ支部へ申出書を出します。郵送の場合は20日以内に必着です。国民健康保険は、会社の健康保険をやめてから14日以内に市区町村へ届け出ます。届出が遅れても、加入すべきときまでさかのぼって保険料を納めることになります。
情報更新日:2026年10月|計算の根拠・参照元について