月給(賃金総額)と賞与を入れるだけ。あなたの負担額と、会社が払っている額が分かります。
税金・保険料が引かれる前の総支給額です。基本給のほか、残業代・通勤手当・住宅手当・扶養手当なども含みます。健康保険や厚生年金とちがって、標準報酬月額の表は使いません。
賞与(ボーナス)にも月給と同じ料率でかかります。ない場合は0のままでOKです。
分からないときは「一般の事業」のままで構いません。園芸サービス・牛馬の育成・酪農・養鶏・養豚・内水面養殖などは、農林水産の事業でも一般の事業の率が使われます。
給与明細と見くらべるなら「月額」、1年でいくら払うかを知りたいなら「年額」が便利です。
毎月の給与から引かれる雇用保険料(あなたの負担)
あなたが払う分(労働者負担)
会社が払う分(事業主負担)と合計
雇用保険料には、健康保険や厚生年金のような標準報酬月額の表がありません。実際に支払われた賃金の総額に、そのまま料率を掛けます。上限額(等級の頭打ち)もないので、給料が上がればその分だけ増えます。
厚生労働省が公表している令和8年度(令和8年4月1日〜令和9年3月31日)の料率は次のとおりです。
| 事業の種類 | 労働者負担給与から引かれる | 事業主負担会社が払う |
|---|---|---|
| 一般の事業 | 5/1,000 (0.5%) | 8.5/1,000 (0.85%) |
| 農林水産・清酒製造の事業 | 6/1,000 (0.6%) | 9.5/1,000 (0.95%) |
| 建設の事業 | 6/1,000 (0.6%) | 10.5/1,000 (1.05%) |
労働者負担と事業主負担を足した雇用保険料率は、一般の事業が13.5/1,000、農林水産・清酒製造の事業が15.5/1,000、建設の事業が16.5/1,000です。事業主のほうが負担が重いのは、失業等給付・育児休業給付の保険料率(労働者と同率)に加えて、雇用保険二事業の保険料率(一般・農林水産は3.5/1,000、建設は4.5/1,000)を事業主だけが負担するためです。
令和8年度は、失業等給付等の保険料率が労働者・事業主ともに引き下げられました。雇用保険二事業の保険料率は据え置きです。
| 事業の種類 | 令和7年度合計 | 令和8年度合計 |
|---|---|---|
| 一般の事業 | 14.5/1,000 | 13.5/1,000 |
| 農林水産・清酒製造の事業 | 16.5/1,000 | 15.5/1,000 |
| 建設の事業 | 17.5/1,000 | 16.5/1,000 |
労働者負担で見ると、一般の事業は5.5/1,000 → 5/1,000、農林水産・清酒製造と建設は6.5/1,000 → 6/1,000です。月給30万円の人なら、月1,650円だった負担が月1,500円になります。
賞与なし・労働者負担0.5%の場合の目安です。
| 月給賃金総額 | あなたの負担1か月 | あなたの負担1年 |
|---|---|---|
| 15万円 | 750円 | 9,000円 |
| 20万円 | 1,000円 | 12,000円 |
| 25万円 | 1,250円 | 15,000円 |
| 30万円 | 1,500円 | 18,000円 |
| 40万円 | 2,000円 | 24,000円 |
| 50万円 | 2,500円 | 30,000円 |
年収でまとめて手取りを知りたいときは年収の手取りシミュレーター、賞与だけを見たいときはボーナスの手取りシミュレーターが使えます。
給与明細に並んでいる社会保険料のうち、雇用保険だけが「実際の賃金 × 料率」です。ここを取り違えると金額が合いません。
| ちがうところ | 雇用保険 | 健康保険・厚生年金 |
|---|---|---|
| 計算のもと | 実際の賃金総額 | 標準報酬月額 (等級の表) |
| 上限 | なし | あり (等級の最高額) |
| 労使の割合 | 事業主のほうが多い | 労使で折半 |
だから雇用保険料は、残業が多かった月は増え、少なかった月は減ります。健康保険・厚生年金は原則として年1回の定時決定で等級が決まるので、月ごとの残業では変わりません。
労働局の案内では、被保険者負担分を賃金から源泉控除する場合、端数が50銭以下なら切り捨て、50銭1厘以上なら切り上げとされています(被保険者が現金で事業主に支払う場合は、50銭未満で切り捨て・50銭以上で切り上げ)。このツールは、給与天引きのほうの扱いで計算しています。
労働保険料の計算のもとになる「賃金総額」は、労働の対償として支払われるすべてのものです。名称は関係ありません。
通勤手当が入るのがポイントです。「基本給だけで計算したら明細と合わない」というときは、たいていこれが理由です。
厚生労働省の案内では、次の(1)と(2)の両方に当てはまる人が雇用保険の被保険者になります。パート・アルバイトでも、本人や会社が希望するかどうかに関係なく加入します。
この「週20時間以上」は、令和10年(2028年)10月1日から「週10時間以上」に変わります。雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)で決まっており、短い時間で働く人も雇用保険の対象に広がります。
雇用保険に入っていれば、会社を辞めたときに失業手当(基本手当)の対象になります。もらえる金額は失業保険シミュレーターで、受給資格があるかどうかは失業保険の受給資格で確認できます。育休をとるときの育休手当も、雇用保険から出るお金です。
出典:厚生労働省「雇用保険料率について」(令和8年度の雇用保険料率のご案内・PDF)/大阪労働局「労働保険料の計算方法」(端数処理)/神奈川労働局「労働保険料の算定基礎となる賃金早見表」(賃金総額の範囲)/厚生労働省「雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!」(適用基準)/厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和10年10月1日施行分)について」(適用拡大)。
情報更新日:2026年9月|計算の根拠・参照元について