ふるさと納税ワンストップ申請書の書き方と添付書類|確定申告が必要な人

更新:2026年10月 ・ 読了目安 約14分

ふるさと納税のワンストップ特例が使えるのは、確定申告をしなくてよい会社員などで、その年の寄付先が5自治体以内の人だけです。申請書は寄付先の自治体ごとに出し、期限は寄付した翌年の1月10日必着が原則(自治体・寄付サイトの案内)です。医療費控除などで確定申告をすると、ワンストップ特例の申請はなかったものになるので、その年の寄付を全部、申告書に書きます。申請書の欄ごとの書き方、添付する本人確認書類、よくあるミス、確定申告が必要な人の見分け方を、総務省・国税庁の資料と法令で確かめてまとめました。

📑 この記事でわかること
  1. 結論:ワンストップ特例が使える人・使えない人
  2. 申請書の書き方(欄ごと)
  3. 添付する本人確認書類
  4. よくあるミス
  5. 確定申告が必要な人と、申告書の書き方
  6. 寄付する前に上限の目安を確かめる
  7. 寄付先を選ぶ
  8. よくある質問
  9. まとめ

結論:ワンストップ特例が使える人・使えない人

ふるさと納税の控除は、原則として確定申告で受けます。ワンストップ特例は、その例外として、確定申告をしなくても控除を受けられるしくみです。総務省の説明では、使えるのは「確定申告の不要な給与所得者等」で、その年のふるさと納税先が5団体以内の人に限られます(総務省「よくある質問」Q7)。

あなたの状況控除の手続き
会社員などで確定申告をしない・寄付先は5自治体以内ワンストップ特例が使える(寄付先ごとに申請書を出す)
寄付先が6自治体以上確定申告が必要
医療費控除・住宅ローン控除(1年目)などで確定申告をする確定申告に寄付を全部書く(ワンストップ特例の申請は無効になる)
個人事業主など、もともと確定申告をする人確定申告が必要

ワンストップ特例を使うと、所得税からの控除はなく、その分も含めた控除額の全額が寄付した翌年度の住民税(翌年6月から)から引かれます(総務省「ふるさと納税の流れ」)。申請の期限や、申請書を出したあとの注意は下で説明します。年末の締切全体はふるさと納税はいつまで?にまとめています。

申請書の書き方(欄ごと)

ワンストップ特例の申請書の正式な名前は「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」です。国の様式(地方税法施行規則の第55号の5様式)があり、寄付先の自治体から届くほか、自治体のホームページなどからダウンロードできる場合もあります。ただし、総務省は自治体によって申請書が異なることがあるとしているので、寄付先の自治体が案内している申請書を使ってください。ここでは国の様式に沿って説明します。

欄書くこと注意
令和◯年寄附分寄付した年2026年の寄付なら「令和8年」
日付・宛先(◯◯殿)提出する日と、寄付先の自治体の長(例:◯◯市長)名古屋市の記入例では「名古屋市長 殿」
住所今の住所本人確認書類と同じ住所に。寄付した翌年の1月1日までに変わったら変更届出書が必要
フリガナ・氏名寄付した本人の名前寄付の名義も納税者本人である必要があります(総務省Q9)
個人番号マイナンバー(12けた)番号を確かめる書類のコピーも添付します
電話番号・生年月日連絡のつく電話番号と生年月日生年月日は元号に丸をつけます
寄附年月日・寄附金額その自治体に寄付した日と金額どの日を書くかは自治体の記入例で確認
チェック欄①「申告特例対象寄附者である」に✓確定申告をしなくてよい人だけ(下で説明)
チェック欄②「要件に該当する者である」に✓その年の申請先が5自治体以内の人だけ
整理番号・処理欄何も書かない自治体が使う欄です

寄附年月日は、たとえば名古屋市の記入例では、クレジットカード払いはインターネット上で決済手続きをした日、コンビニ払いはコンビニで支払った日、納付書は金融機関で納付した日を書くよう案内しています。国の様式には署名や押印の欄はありませんが、自治体独自の申請書を使うときは、その申請書の記入例に従ってください。

2つのチェック欄の意味

申請書の「申告の特例の適用に関する事項」には、チェック欄が2つあります。①と②の両方に当てはまる人だけが申請できます(申請書の様式の説明より)。

どちらも「見込まれる」なので、申請した時点の見込みでチェックします。ただし、あとで確定申告をしたり、申請先が6自治体以上になったりすると、その年のワンストップ特例の申請はすべてなかったものとして扱われます(地方税法附則第7条第6項)。その場合は確定申告(または住民税の申告)で控除を受けます。

添付する本人確認書類

申請書にはマイナンバーを書くため、「番号の確認」と「本人であることの確認(身元確認)」の両方の書類が必要です。郵送で出すときは、そのコピーを同封します。組み合わせは、たとえば名古屋市・新宿区の案内では次のとおりです。

持っているもの番号の確認身元の確認
マイナンバーカードカードの裏面のコピーカードの表面のコピー
通知カード(記載内容が今の住民票と同じ場合)通知カードのコピー運転免許証・パスポートなどのコピー
どちらもないマイナンバー入りの住民票の写し運転免許証・パスポートなどのコピー

オンライン申請:2022年中の寄付から、一部の自治体ではマイナンバーカードを使ったワンストップ特例のオンライン申請ができるようになっています(総務省「ふるさと納税の流れ」)。たとえば名古屋市は、民間のサービス「自治体マイページ」を使い、マイナンバーカードを読み取って申請する方法や、書類の画像をアップロードする方法を案内しています。対応しているかどうかは、寄付先の自治体に確認してください。

よくあるミス

① チェック欄の付け忘れ

チェック欄①と②は、両方にチェックがあって初めて申請できます。片方だけ、あるいはどちらも空欄のまま出さないよう、封をする前に見直しましょう。

② 本人確認書類のコピーが足りない

マイナンバーカードの片面だけ、運転免許証だけ(番号の確認書類がない)、個人番号通知書を同封した、という不足がよくあります。番号の確認と身元の確認の両方がそろっているか、上の表で確かめてください。

③ 期限に間に合わない

多くの自治体と寄付サイトは、申請書の期限を寄付した翌年の1月10日必着と案内しています。2026年の寄付なら2027年1月10日(日)です。法令の上では、申請書は寄付をする際に出すものとされています(地方税法附則第7条第1項)。年末の寄付は特に、郵送の日数に余裕を持ちましょう。間に合わなかった場合は、確定申告をすれば控除を受けられます。

④ 引っ越し・結婚のあとに変更届出書を出し忘れる

申請書を出したあと、寄付した年の翌年1月1日までに住所や氏名などが変わったときは、翌年1月10日までに、申請書を出した自治体へ「申告特例申請事項変更届出書」を出します(地方税法附則第7条第4項)。届け出ずに、申請書の住所の市区町村と1月1日に住んでいる市区町村が違ったままになると、その分のワンストップ特例は使えなくなることがあります(同第6項)。申請書を複数の自治体に出した人は、それぞれの自治体へ届け出が必要です。

⑤ 6自治体目に寄付したり、確定申告をしたりして、無効になる

年末に寄付先を足して6自治体以上になったときや、医療費控除・住宅ローン控除(1年目)などで確定申告をするときは、ワンストップ特例は使えません。申請書を出した自治体の分も含めて、その年の寄付をすべて確定申告書に書く必要があります(国税庁 No.1155)。

ワンストップ特例の申請をした人が、寄付金控除を書かずに確定申告をしてしまった場合は、「更正の請求」で寄付金控除を受けられます。ただし、所得税の額が変わらない場合は更正の請求ができないため、住んでいる市区町村に相談するよう国税庁は案内しています(No.1155)。

確定申告が必要な人と、申告書の書き方

国税庁は、確定申告特集の「ふるさと納税をされた方へ」で「ワンストップ特例の適用確認シート」を公開しています。その内容を表にすると次のとおりです。1つでも当てはまれば、ワンストップ特例は使えず、確定申告が必要です。

確かめること当てはまると
給与所得者ではない(個人事業主など)使えない(確定申告へ)
2か所以上から給与を受けている使えない(確定申告へ)
1年間の給与収入が2,000万円を超える使えない(確定申告へ)
給与所得以外の所得がある使えない(確定申告へ)
その年の寄付先が6自治体以上使えない(確定申告へ)
確定申告をする予定がある(例:住宅ローン控除の1年目、医療費控除)使えない(確定申告へ)

年金を受け取っている人で、年金の確定申告不要制度に当てはまる人は、確認シートでは「寄付先が5自治体以内か」と「確定申告をする予定がないか」の2点を確かめるよう案内されています。給与以外の少しの収入など、自分が当てはまるか迷うときは、税務署や住んでいる市区町村に確かめると安心です。会社員でも確定申告が必要になる条件は、確定申告が必要な人・やり方でも説明しています。

確定申告をするときの書き方の注意点

医療費控除のやり方は医療費控除のやり方、住宅ローン控除の1年目については住宅ローン控除はいくら戻る?で説明しています。

寄付する前に上限の目安を確かめる

ワンストップ特例でも確定申告でも、控除される額には年収などに応じた上限があり、上限を超えた分は自己負担になります(総務省「よくある質問」Q3)。医療費控除・iDeCo・住宅ローン控除がある人は、上限が下がることがあります。当サイトのシミュレーターで、年収と家族構成から上限の目安を計算できます(しくみは上限額はどう決まる?)。

寄付の前に、上限の目安を確認

ふるさと納税 上限額シミュレーターで計算 →

寄付先を選ぶ

どの寄付サイトを使っても、税金の控除のしくみは同じです。ワンストップ特例の申請先は寄付サイトではなく、寄付先の自治体です。寄付したい自治体や返礼品が載っているサイト、使い慣れたサイトで選べば十分です。

「PR」=広告(アフィリエイトプログラム)を含みます。寄付の手続き・金額・返礼品の発送は各サイトと自治体が行い、当サイトは関与しません。

よくある質問

Q. 同じ自治体に2回寄付したら、5自治体の数え方はどうなりますか?

数えるのは寄付先の自治体の数なので、同じ自治体に何回寄付しても1つです。同じ自治体に何回か寄付したときに、寄付ごとに申請書が必要かどうかは、寄付先の自治体の案内で確認してください。

Q. 申請書が届かない・なくしたときは、どうすればいいですか?

寄付先の自治体のホームページなどから申請書をダウンロードできる場合があります。総務省の説明では、自治体によって申請書が異なることがあるため、寄付先の自治体が案内している申請書を使ってください。一部の自治体では、マイナンバーカードを使ったオンライン申請もできます。

Q. 申請書を出したあとで、医療費控除の確定申告をすることになったら?

確定申告をすると、その年のワンストップ特例の申請はすべてなかったものとして扱われます(地方税法附則第7条第6項)。申請書を出した自治体の分も含めて、その年の寄付をすべて確定申告書に書けば、寄付金の控除を受けられます。

Q. 申請書を出したあとで引っ越したら、何をすればいいですか?

寄付した年の翌年1月1日までに住所や氏名が変わったときは、翌年1月10日までに、申請書を出したそれぞれの自治体へ「申告特例申請事項変更届出書」を出します。出さないままだと、その自治体の分のワンストップ特例が使えなくなることがあり、その場合は確定申告などで控除を受けることになります。

Q. ワンストップ特例を使うと、控除される金額は減りますか?

総務省の説明では、ワンストップ特例が使われた場合は所得税からの控除はなく、その分も含めた控除額の全額が、寄付した翌年度の住民税(翌年6月から)から引かれます。お金が振り込まれるのではなく、住民税が安くなる形です。

まとめ

出典・参考

自治体の案内(例)

ほかの関連:ふるさと納税のやり方/上限額はどう決まる?/医療費控除のやり方/住宅ローン控除はいくら戻る?/住民税はいくら?/コラム一覧へ

情報更新日:2026年10月22日|計算の根拠・参照元について|ツールの埋め込み。本記事は一般的な説明です。制度の内容は総務省のふるさと納税ポータル、国税庁のタックスアンサー・確定申告特集、地方税法・地方税法施行規則で確認した2026年10月22日時点のものです。申請書の様式・期限・添付書類・オンライン申請の対応は自治体ごとに異なることがあるため、寄付先の自治体の最新の案内を確認してください。