保活はいつから?保育園の申込スケジュールと点数のしくみ
4月入園を目指すなら、前の年の秋には動き出すのが基本です。申込は多くの自治体で10〜12月。選考は先着順ではなく「点数」で決まります。全国の待機児童は過去最少まで減りましたが、その83%は1・2歳児。数字の見方と、落ちたときの育休延長の要件(2025年4月から厳しくなりました)まで整理します。
📑 この記事でわかること
待機児童は過去最少。それでも1・2歳が難しい理由
こども家庭庁の集計(2025年4月1日時点)では、全国の待機児童は2,254人。8年連続で減り、過去最少です。保育所等の定員は約303万人に対して利用児童は約268万人で、定員充足率は88.4%。全国の数字だけ見ると「むしろ空いている」ように見えます。
ところが中身を見ると、話が変わります。
| 年齢 | 待機児童数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 0歳児 | 164人 | 7.3% |
| 1・2歳児 | 1,877人 | 83.3% |
| 3歳以上児 | 213人 | 9.4% |
| 合計 | 2,254人 | 100% |
待機児童の83.3%が1・2歳児に集中しています。0〜2歳を合わせると90.6%。逆に3歳以上は213人しかいません。3歳以上は幼稚園や認定こども園という受け皿もあるためです。
もうひとつ大事なのが地域差です。待機児童がいるのは211市区町村=全市区町村の12.1%だけ。つまり9割近い自治体では待機児童ゼロで、一部の地域に偏っています。
「待機児童は減っている」も「保活は激戦」も、どちらも正しい話です。決めるのはお住まいの自治体の、その年齢の空き状況。自治体のサイトで公表されている「保育所別の空き状況」「昨年度の入所最低指数」を見るのが、いちばん確実です。
4月入園までの1年のスケジュール
自治体によって前後しますが、4月入園(一次募集)はおおむねこの流れです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 4〜8月ごろ | 情報集め。自治体の入園案内(要項)を確認する |
| 夏〜秋 | 園の見学。人気園は予約が埋まるので早めに |
| 10〜12月ごろ | 申込の受付(自治体により11月中旬締切など) |
| 1〜2月ごろ | 選考。結果の通知が届く |
| 2〜3月ごろ | 二次募集の申込・結果。入園説明会、慣らし保育の相談 |
締切は自治体ごとに違い、1日でも遅れると次の月の選考にまわるのが普通です。まず最初にやるべきは、自治体の入園案内で今年の締切日を確認すること。見学より先に、そこだけは押さえておきましょう。
年度の途中(5月以降)の入園もできますが、4月にいちばん多くの枠が空くため、4月入園がもっとも入りやすいのが一般的です。
選考は「点数」で決まる
認可保育所の選考は先着順でも抽選でもなく、利用調整という仕組みで行われます。家庭の状況を点数にして、高い順に決まっていきます。点数は大きく2つに分かれます。
| 種類 | 何で決まるか |
|---|---|
| 基準指数 | 保護者の就労時間・日数など、保育が必要な度合い。父母それぞれを点数化して合計する |
| 調整指数 | 家庭の個別事情による加算・減算(きょうだいの在園、ひとり親、認可外の利用実績など) |
たとえば就労なら「週5日・1日8時間以上」がいちばん高く、勤務日数や時間が短くなるほど点数が下がる、という組み立てが一般的です。共働きでフルタイムどうしなら基準指数は満点に近くなり、そこから先は調整指数と、同点だった場合の優先順位で決まります。
「フルタイムなら何点」という具体的な数字は自治体によって別物で、他の地域の点数表を見ても参考になりません。加点の項目も、同点のときに何を優先するか(所得が低い順、在住年数が長い順など)も違います。必ずお住まいの自治体の「利用調整基準」を見てください。多くの自治体が入園案内に一覧を載せています。
よく加点・減算の対象になるのは、次のような事情です(あくまで例で、扱いは自治体によります)。
- ひとり親家庭である
- きょうだいが同じ園に在園している/同時に申し込む
- 認可外保育施設や一時預かりを継続して利用している
- 育休から復帰する日が決まっている
- 同居の親族が子どもを見られる状況にある(減算になる自治体もある)
前年度の「入所最低指数(何点で入れたか)」を園ごとに公表している自治体もあります。公表されていれば、志望園を決めるときのいちばん実用的な材料になります。
認可・認可外・企業主導型の違い
| 種類 | 申込先 | 保育料 |
|---|---|---|
| 認可保育所 | 自治体(利用調整あり) | 世帯の所得で決まる |
| 認可外保育施設 | 施設に直接 | 施設が決める(園により差が大きい) |
| 企業主導型保育 | 施設に直接 | 国の基準に沿った金額 |
認可の保育料は世帯の市区町村民税所得割額で決まる階層区分制です。金額の目安は保育料シミュレーターで計算できます(→保育料はいくら?)。園の種類ごとの違いは保育園と幼稚園の違いにまとめています。
認可外は自治体を通さず直接申し込めるため、認可の結果を待つ間の保険として押さえておく人もいます。3〜5歳児クラスと、住民税非課税世帯の0〜2歳児クラスは、認可外でも無償化の対象になります(月額の上限あり・自治体への申請が必要)。
落ちたとき——育休延長は2025年4月から要件が厳しくなった
保育所に入れなかった場合、育児休業を1歳6か月(再延長で2歳)まで延ばし、育児休業給付金を受け取り続けられます。ただし2025年4月から、この延長の確認が厳しくなりました。
これまでは入所保留通知書があれば足りましたが、いまは「その申し込みが、速やかに職場復帰するために行われたものか」をハローワークが確認します。厚生労働省の資料では、次の1〜3をすべて満たすことが必要とされています。
| 要件 | 中身 |
|---|---|
| 1 | 子が1歳に達する日までの日付で、市区町村に利用申込をしていること。申し込み忘れや、「入所は難しい」と言われて申し込まなかった場合は認められない |
| 2 | 速やかな職場復帰のために利用を希望していると認められること(下の①〜③すべて) |
| 3 | 子が1歳に達する日の翌日時点で、利用できる見込みがないこと |
2の①〜③は、具体的にはこうなっています。
- ① 原則として、子が1歳に達する日の翌日以前の日を入所希望日として申し込んでいること
- ② 合理的な理由なく、自宅から片道30分以上かかる園ばかりを申し込んでいないこと
- ③ 申込書に「入所保留を希望する」旨の意思表示をしていないこと
②の「合理的な理由」として認められるのは、申し込んだ園が通勤経路の途中にある、30分未満で通える園がそもそもない、開所時間が勤務時間に合わない、きょうだいが在園している、といったケースです。③は、申込書に「入所を希望していない」「選考結果にかかわらず育休の延長を希望する」などと書いていると、要件を満たさなくなります。
また3では、やむを得ない理由なく内定を辞退した場合は要件を満たさないとされています。通知書は、1歳の誕生日の前日の翌日から見て2か月前(4月入所の申込なら3か月前)以降の日付のものが必要です。
①育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書 ②市区町村に出した利用申込書の写し(全ページ) ③入所保留通知書など。②は申し込んだときに自分でコピーを取っておかないと、後から用意できません。電子申請なら申込内容を印刷して保管を。申込書の写しの内容が実際の申し込みと違うと分かった場合、不正受給として返還を求められることがあります。
育児休業給付金がいくらになるかは育休手当シミュレーターで計算できます(→育休手当はいつ・いくら?)。
わが家の考え:まず「締切」と「点数表」だけ先に見る
保活の情報は量が多く、見学のコツや園の選び方まで含めると際限がありません。ただ、期限を過ぎたら何もできないのが保活のいちばん怖いところです。だから最初にやるのは、園めぐりではなく次の2つだと考えています。
- 自治体の入園案内で今年の申込締切日を確認する
- 同じ案内に載っている利用調整基準(点数表)を見て、自分の家の点数をざっくり数える
点数が分かれば、志望園を何園書くか、認可外も押さえるか、といった判断ができます。逆にここを見ないまま見学だけ重ねると、申し込んでから「そもそも届かない点数だった」と分かることになりかねません。
よくある質問
Q. 育休中でも申し込めますか?
申し込めます。多くの自治体で「復職を前提とした育休中」も保育が必要な事由に含まれます。ただし復職の期限が決められているのが一般的で、入園した月内、あるいは翌月末までに復職を求められることが多いです。期限までに復職しないと退園になる場合があるため、申込前に自治体の条件を確認してください。
Q. 求職中でも申し込めますか?
申し込めますが、就労中より点数は低くなるのが一般的です。入園後に一定期間(3か月など)内で就労を始めることが条件になり、決まらないと退園となる場合があります。
Q. 何園まで書けますか?
自治体によりますが、10園前後まで書けるところが多いです。希望順に書き、上から順に空きを判定していく方式が一般的。書いた園はすべて「入れたら通う」意思がある前提なので、通えない園を数合わせで書くのは避けましょう。育休延長の要件(片道30分ルール)にも関わります。
Q. 引っ越し予定でも申し込めますか?
転入予定の自治体に申し込めることが多いですが、在住世帯より後の順位になる、転入日が確定する書類(賃貸契約書など)が必要になる、といった条件がつくのが一般的です。早めに転入先の自治体に問い合わせてください。
保育料はいくらになる?
保育料シミュレーターで計算 →まとめ
- 4月入園の申込は10〜12月がピーク。まず自治体の締切日を確認する
- 選考は先着順ではなく点数(基準指数+調整指数)。配点は自治体ごとに違う
- 待機児童は過去最少の2,254人。ただし83.3%が1・2歳児で、いるのは全市区町村の12.1%だけ
- 落ちたときの育休延長は2025年4月から要件が厳格化。申込書の写しはその場でコピーを取っておく
- 費用は保育料シミュレーター、育休手当は育休手当シミュレーターで確認できる
情報更新日:2026年8月|計算の根拠・参照元について|ツールの埋め込み。本記事は一般的な説明です。参照:こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」/厚生労働省「2025年4月から保育所等に入れなかったことを理由とする育児休業給付金の支給対象期間延長手続きが変わります」。申込の締切・点数の配点・復職の期限は自治体ごとに異なります。必ずお住まいの市区町村の入園案内でご確認ください。