退職金の税金はいくら?手取りの計算と退職所得控除をわかりやすく

更新:2026年7月 ・ 読了目安 約3分

退職金は、給与や賞与とは別の 「退職所得」 として、税金がとても軽くなるように作られています。長く勤めた人ほど 非課税の枠(退職所得控除)が大きく、残った分も半分しか課税されません。手取りの計算と注意点を整理します。

📑 この記事でわかること
  1. 退職金の税金は2段階で軽くなる
  2. ケース別・税金の目安
  3. 勤続5年以下は注意
  4. 確定申告は原則いらない
  5. よくある質問
  6. まとめ
退職金の税金は「二段構え」でとても軽い 例:勤続30年・退職金2,500万円 退職所得控除 1,500万(非課税) 半分に →非課税 課税500万 に課税 残り1,000万のうち 半分の500万だけが課税対象 → 税金は 約107万円 2,500万円の退職金でも、手取りは約2,390万円。給与に比べてダントツに軽い税負担です。

退職金の税金は2段階で軽くなる

退職金にかかる税金は、次の順で計算します。ポイントは「大きな控除」と「残りも半分」の二段構えです。

① 退職所得控除(大きな非課税枠)

勤続年数に応じて、次の額までは まるごと非課税 です。

勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円 × 勤続年数(最低80万円)
20年超800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)

たとえば勤続38年なら控除は 2,060万円。退職金がこの範囲内なら税金は0円です。

② 残りはさらに半分(1/2課税)

控除を引いて残った金額も、その 半分だけ が課税の対象になります。ここに所得税(+復興特別所得税)と住民税10%がかかります。給与に比べてとても軽い負担です。

ケース別・税金の目安

勤続年数退職金退職所得控除税金の目安
25年1,500万円1,150万円約26万円
30年2,500万円1,500万円約107万円
38年2,000万円2,060万円0円(かからない)
38年3,000万円2,060万円約98万円

所得税+住民税の概算です(復興特別所得税は省略)。正確な手取りは退職金の手取りシミュレーターで計算できます。多くの会社員は、退職金が控除の範囲に収まるか、収まっても軽い税負担で済みます。

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勤続5年以下は注意

勤続5年以下の場合、控除後の金額のうち 300万円を超える部分は「半分」にできません(短期退職手当等)。短い勤続で多額の退職金を受け取るケースでは、税金が増えることがあります。

確定申告は原則いらない

退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に出していれば、適正な税額が源泉徴収され、原則 確定申告は不要 です。出していないと一律20.42%が引かれるため、確定申告で取り戻します。

iDeCoや企業型DCの一時金も「退職所得控除」を使います。退職金と近い時期に受け取ると控除を合算して計算されるため、受け取る順番・時期で税額が変わることがあります。

よくある質問

Q. iDeCoの一時金も退職所得控除を使うと聞いたけど?

その通りで、ここが最重要の注意点です。iDeCoや企業型DCを一時金で受け取ると、同じ退職所得控除を会社の退職金と共有します。近い時期に両方を受け取ると控除を使い切って税金が増えることが。iDeCoを先に受け取り、数年(目安19年)空けてから退職金を受け取ると、それぞれで控除を使える場合があります(→iDeCo受け取りの税金)。

Q. 退職金を「年金形式」で受け取ると税金は?

一時金なら退職所得控除、年金形式なら公的年金等控除と、使える控除が変わります。どちらが得かは金額・他の年金・受け取り期間で変わります(→一時金と年金どっちで受け取る?)。

Q. 転職を繰り返した場合、勤続年数はどう数える?

退職所得控除の勤続年数は、原則その会社での勤続で計算します。前の会社の退職金を受け取っている場合、一定期間内だと控除の調整が入ることがあります。

Q. 申告書を出し忘れたら?

「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと一律20.42%が源泉徴収されます。払いすぎになるので、確定申告で取り戻しましょう。

まとめ

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情報更新日:2026年7月|計算の根拠・参照元について。本記事は一般的な説明です。参照:国税庁 No.1420「退職金を受け取ったとき」/No.2740「短期退職手当等」。金額・要件は最新の公式情報や、お住まいの自治体・勤務先でご確認ください。