年収から手取りはいくら?2026年の計算方法と早見表
「年収500万円って、実際に使えるお金はいくら?」——額面の年収から税金と社会保険料を引いた、実際に手元に入るお金が 手取り です。手取りはおおよそ 年収の75〜85%。年収が高いほど、この割合は少しずつ下がります。
📑 この記事でわかること
手取り=額面から「引かれるもの」を引いた額
会社員の場合、給料の額面(年収)からは次の3つが天引きされます。残ったお金が手取りです。
- 社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険、40歳以上は介護保険も)
- 所得税(国の税金。所得が多いほど税率が上がる)
- 住民税(お住まいの自治体へ。前年の所得をもとに計算)
40歳から引かれ始める介護保険料ですが、実際に使えるのは原則65歳からです(40〜64歳は特定疾病の場合のみ)。何が使えるかは 介護保険は何が使える? にまとめています。
このうち 一番大きいのは社会保険料で、年収のおよそ15%前後を占めます。税金よりも社会保険料の負担が大きい、という点は意外と知られていません。
手取りが決まるまでの流れ(4ステップ)
「年収にいきなり税率がかかる」わけではなく、計算には順序があります。ざっくり次の4ステップです。
- 給与所得控除を引く:会社員の「経費」にあたる控除。年収に応じて自動で決まります
- 社会保険料が引かれる:健康保険・厚生年金・雇用保険。年収のおよそ15%前後(雇用保険料だけ知りたいときは→雇用保険料の計算)
- 各種控除を引いて「課税所得」を出す:基礎控除・扶養控除・iDeCo・生命保険料控除など。ここが節税の効きどころ
- 課税所得に税金がかかる:所得税は5〜45%の累進、住民税は約10%(→住民税のしくみ)
ポイントは、税金は年収全体にかかるのではなく、控除を引いたあとの「課税所得」にだけかかること。だから控除が増えるほど税金が減り、手取りが増えます。ふるさと納税やiDeCoで税金が軽くなるのは、この控除を増やせるからです。
年収別 手取り早見表
会社員・独身・賞与なし・扶養なし(40歳未満)を前提に、2026年分(令和8年分)の所得税と2027年度(令和9年度)の住民税で計算した概算です。実際の額は、賞与の割合・お住まいの自治体・各種控除で変わります。
| 年収(額面) | 手取りの目安 | 手取り率 |
|---|---|---|
| 300万円 | 約241万円 | 約80% |
| 400万円 | 約318万円 | 約79% |
| 500万円 | 約393万円 | 約79% |
| 600万円 | 約466万円 | 約78% |
| 700万円 | 約531万円 | 約76% |
| 800万円 | 約595万円 | 約74% |
| 1,000万円 | 約727万円 | 約73% |
たとえば年収500万円なら、手取りは月あたり約33万円(賞与なしの場合)。年収が上がるほど税率も上がるため、手取り率はゆるやかに下がっていきます。
月収ベースだといくら?
上の手取りを12か月で割った、毎月の手取りの目安です(賞与なしの場合)。
| 年収 | 月の手取り目安 |
|---|---|
| 300万円 | 約20.1万円 |
| 400万円 | 約26.5万円 |
| 500万円 | 約32.7万円 |
| 600万円 | 約38.8万円 |
| 800万円 | 約49.6万円 |
賞与(ボーナス)がある会社なら月々はこれより少なく、賞与月にまとまって入るイメージです。賞与からも社会保険料と所得税は同じように引かれます(→ボーナスの手取りはいくら?)。
昇給したのに「増えた気がしない」の正体
額面が上がったのに手取りが思ったほど伸びない——これには理由が3つあります。
- 住民税は1年遅れでやってくる:今年の昇給分にかかる住民税は、来年の6月から天引きが始まります。昇給の翌年に手取りが伸び悩むのはこのためです(→住民税はいくら?)
- 社会保険料の等級が上がる:保険料は毎年4〜6月の給料(残業代込み)で決まります。この時期に残業が多いと、その年の秋からの天引きが増えます
- 所得税は累進課税:昇給した部分には、いままでより高い税率がかかることがあります
あなたの手取りはいくら?
年収の手取りシミュレーターで計算 →2026年分(令和8年分)の改正で手取りはどう変わる?
所得税は2年続けて軽くなっています。2025年分(令和7年分)で基礎控除と給与所得控除の最低額が引き上げられ、いわゆる「103万円の壁」が123万円になりました。さらに2026年分(令和8年分)では、基礎控除が最高104万円(合計所得489万円以下の人)に、給与所得控除の最低額が74万円に上がり、給与だけの人は年収178万円まで所得税がかかりません(社会保険料を引く前の目安)。
年収500万円・独身(40歳未満)なら、所得税は2025年分の制度で年119,400円、2026年分の制度で年91,100円と、年28,300円軽くなります(年収300万円なら35,600円→27,500円)。上の早見表は2026年分で計算しています。
- 2026年の毎月の給与:11月までの天引きは改正前のままです。差額は12月の年末調整でまとめて精算されます(→年末調整の2026年の変更点)
- 住民税:2026年の収入にかかる住民税(2027年6月から)は、住民税の基礎控除が43万円のまま据え置きのため、年収220万円を超える人はほとんど変わりません
- 2027年1月から:毎月の天引きに使う源泉徴収税額表が改正後の内容に変わります
自分の年収での所得税は所得税の計算ツール、家族の扶養の線(扶養に入れる年収は136万円以下など)は年収の壁の記事で確認できます。
手取りを増やす3つの方法
- ふるさと納税:実質2,000円の負担で返礼品。住民税・所得税が控除される
- iDeCo(個人型確定拠出年金):掛金が全額所得控除になり、その年の税金が減る
- 医療費控除・扶養の見直し:年間の医療費が多い年や、家族の扶養の入れ方で変わる
いずれも「使えるお金」を増やす王道です。下のツールで、自分の場合いくら得になるか試算できます。
よくある質問
Q. ふるさと納税をすると手取りが増えるの?
正確には、現金の手取りが増えるわけではありません。実質2,000円の自己負担で返礼品がもらえる=どうせ払う税金の一部が「お礼の品」に変わる制度です。お米や日用品など生活費の足しになる返礼品を選べば、結果として使えるお金が増えるのに近い効果があります(→自分の上限額を計算)。
Q. 年末調整でお金が戻るのはなぜ?
毎月の天引きが「多めの概算」だからです。年末に生命保険料控除や扶養を反映して精算するため、多くの人は12月の給料で払いすぎた分が戻ってきます。2026年は基礎控除の引き上げ分もここで精算されるため、例年より戻る額が増える人が多くなります(→年末調整はいくら戻る?)。
Q. 手取りのうち、何割を貯金すればいい?
家庭によりますが、わが家は「手取り(基本給ベース)の9割で暮らし、1割を先取り貯蓄。ボーナスと残業代は最初から無いものとして貯蓄・NISAへ」をルールにしています(→手取りの何割を貯金する?)。
まとめ
- 手取りは 年収のおよそ75〜85%。年収が高いほど割合は下がる
- 一番大きく引かれるのは 社会保険料(年収の約15%)
- 税金がかかるのは控除を引いた後の「課税所得」だけ。控除を増やせば手取りは増える
- 住民税は1年遅れ。昇給・退職の翌年は要注意
- ふるさと納税・iDeCo・医療費控除が手取りを守る王道
情報更新日:2026年10月|計算の根拠・参照元について|ツールの埋め込み。本記事は一般的な説明です。参照:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」(基礎控除の引上げ等)/協会けんぽ・厚生労働省(社会保険料率)。手取りは会社員・概算の目安で、実際の額は勤務先・自治体・控除により変わります。