クレヒスと住宅ローン審査|カードの延滞はいつまで残るのか
「カードの支払いをうっかり忘れたら、住宅ローンが借りられなくなるのでは」——これはよくある心配です。答えは「記録は残るが、残る期間も内容も決まっている」です。信用情報は都市伝説が多い分野なので、信用情報機関が公表している事実だけで整理します。自分の記録は数百円で見られる、というところまで書きます。
📑 この記事でわかること
クレヒスとは、貸す側が見る「取引の記録」
クレヒス(クレジットヒストリー)は俗称で、正確には信用情報といいます。クレジットカードやローンの契約内容と支払状況が、信用情報機関に登録されているものです。カード会社や銀行は、審査のときにこれを照会します。
日本には信用情報機関が3つあり、登録される内容や期間は機関によって違います。
| 機関 | 主に扱う分野 |
|---|---|
| CIC(株式会社シー・アイ・シー) | クレジットカード・信販(割賦販売法の指定信用情報機関) |
| JICC(日本信用情報機構) | 消費者金融・信販など |
| 全国銀行個人信用情報センター | 銀行・信用金庫などの融資 |
クレジットカードの記録は主にCICに入ります。以下はCICが公表している内容です。
何が、いつまで残るのか(CICの場合)
ここが一番知りたいところだと思います。CICは保有期間を明記しています。
| 情報の種類 | 中身 | 保有期間 |
|---|---|---|
| 申込情報 | いつ・どこに申し込んで照会されたか | 照会日より6か月間 |
| クレジット情報 | 契約内容、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日など | 契約期間中および契約終了後5年以内 |
| 利用記録 | 途上で会社が照会した記録 | 利用日より6か月間 |
読み取れることが2つあります。
- 申し込んだ事実そのものが6か月残る。短期間にたくさん申し込むと、その記録が並びます
- 延滞などの「異動」は、契約が終わったあとも5年以内は残る。カードを解約すれば消える、というものではありません
住宅ローンの審査で見られること
住宅ローンの審査では、返済能力と信用情報の両方が見られます。信用情報で影響しやすいのは次のような点です。
- 延滞の記録(異動情報)。とくに直近のものは影響が大きくなります
- 短期間の申し込みが多いこと。申込情報は6か月残ります
- 他の借入の残高。カードローンやリボ払いの残高、スマホ本体の分割払いなども借入として扱われます
- キャッシング枠。使っていなくても「借りられる枠」として見られることがあります
最後の2つは見落とされがちです。リボ払いの残高は借入ですし、スマホ本体を分割で買っている場合も割賦契約としてCICに登録されます。住宅ローンを考えているなら、この2つは早めに整理しておくと安心です。
年収に対していくら借りられるかは、信用情報とは別に計算できます(→借入可能額シミュレーター/住宅ローンは年収の何倍まで?)。
住宅ローンを考えているなら、やらないほうがいいこと
審査の前後で気をつける点を、上の仕組みから逆算すると次のようになります。
- 申し込みの直前に、カードやローンを何枚も申し込まない(申込情報は6か月残る)
- リボ払いの残高を残したまま審査に臨まない(借入として見られる)
- 支払いの遅れを作らない。とくに引き落とし口座の残高不足に注意
- 審査中に新しい契約をしない(車のローン、スマホの分割など)
自分の記録は自分で見られる(500円)
不安なら、推測せずに実際に見るのがいちばん早いです。信用情報は本人が開示請求できます。CICの場合は次の2つの方法があります。
| インターネット開示 | 郵送開示 | |
|---|---|---|
| 手数料 | 500円 | 1,500円 |
| 受け取り | スマホの画面で即時 | 申込から1週間〜10日ほど |
| 支払い方法 | PayPay・楽天ペイ・クレジットカード・キャリア決済 | コンビニで買う開示利用券、または定額小為替 |
インターネット開示には有効なマイナンバーカードと、契約時に使った電話番号から発信できる電話が必要です(受付は毎日8:00〜21:45)。
CICは2024年からクレジット・ガイダンスという情報も提供しています。属性(年齢・性別・勤務先など)を除いた取引事実をCICが分析して算出した指数と、その算出理由が表示されるものです。こちらも保有期間は契約期間中および契約終了後5年以内です。
住宅ローンを検討し始めたら、本格的に動く前に一度見ておくと、余計な不安を抱えずに済みます。500円で確実な情報が手に入るなら安いほうだと思います。
年収からいくら借りられる?
借入可能額シミュレーターで計算 →よくある質問
Q. 1日遅れただけでも記録に残りますか?
入金の履歴は登録されますが、「異動」として扱われるかどうかは別です。異動は延滞・保証履行・破産といった事実を指し、登録の基準は会社や契約によります。心配なら開示して自分の記録を実際に確認するのが確実です。推測で悩むより早いです。
Q. カードを解約すれば記録は消えますか?
消えません。CICのクレジット情報は契約期間中および契約終了後5年以内が保有期間です。解約は記録を消す手段にはなりません。
Q. 使っていないカードは解約したほうがいいですか?
住宅ローンを控えているなら、使っていない枠を減らす意味はあります。ただし解約直前に慌てて動くより、まず開示して現状を把握してから判断してください。なお年会費がかかるカードを放置しているなら、それは別の理由で整理する価値があります(→年会費有料のカードは元が取れる?)。
Q. 家族カードの支払いは誰の記録になりますか?
家族カードは本会員の契約に紐づくため、支払いの責任は本会員にあります。延滞があれば本会員の記録として扱われます。世帯で1枚にまとめる場合は、この点も理解しておいてください(→カードで家計は把握できる?)。
まとめ
- クレヒス=信用情報。機関は3つ(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)で内容も期間も違う
- CICでは申込情報は6か月、クレジット情報(延滞などの異動を含む)は契約終了後5年以内
- 「ブラックリスト」という名簿はない。あるのは事実の記録だけ
- 住宅ローン前は①申し込みを増やさない ②リボ残高を残さない ③遅れを作らない ④審査中に新規契約しない
- クレヒスを育てるためにカードを増やすのは逆効果。1枚を普通に使って毎月払うだけでいい
- 自分の記録はCICのネット開示で500円。悩む前に見る
情報更新日:2026年8月|計算の根拠・参照元について|ツールの埋め込み。本記事は一般的な説明です。参照:株式会社シー・アイ・シー(CIC)「CICが保有する信用情報」「情報開示とは」。登録される項目や期間は、法律の定め・契約の形態・支払いの状況によって異なります。また審査の基準は金融機関ごとに異なり、公表されていません。個別の判断は各社・各機関にご確認ください。