iDeCoの始め方をやさしく。口座開設の手順と節税のしくみ
iDeCo(イデコ)は、自分でつくる年金です。最大の魅力は掛金が全額「所得控除」になり、毎年の税金が安くなること。一方で原則60歳まで引き出せないという性質もあります。始め方の手順と、得する人・注意点を整理します。
📑 この記事でわかること
iDeCoの3つの税メリット
- 掛金が全額所得控除…そのぶん所得税・住民税が安くなる(最大のメリット)
- 運用益が非課税…ふつう約20%かかる利益への税金がかからない
- 受け取り時も控除…退職所得控除や公的年金等控除が使える
始め方の4ステップ
- 金融機関を選ぶ…1人1口座。手数料の安さと商品ラインナップで選ぶ(証券会社が人気)
- 申し込む…会社員は勤務先に書類記入を依頼する欄がある。書類提出後、開設まで1〜2か月ほど
- 掛金を決める…月5,000円から1,000円単位。職業ごとの上限内で設定
- 運用商品を選ぶ…投資信託(インデックス型が定番)や元本確保型から選ぶ
掛金の上限(2024年12月改正後)
| 立場 | 月の上限 |
|---|---|
| 自営業・フリーランス(第1号) | 68,000円 |
| 会社員(企業年金なし) | 23,000円 |
| 会社員(企業型DC・DBあり)/公務員 | 20,000円 |
| 専業主婦(夫)(第3号) | 23,000円 |
専業主婦(夫)で所得税・住民税を払っていない場合は、掛金の所得控除による節税メリットはありません(運用益非課税のメリットは受けられます)。
実際いくら節税できる?(年収別)
会社員(企業年金なし・月2.3万円=年27.6万円を拠出)の場合の、1年あたりの節税額の目安です。
| 年収 | 年間の節税額の目安 |
|---|---|
| 400万円 | 約4.1万円 |
| 500万円 | 約5.5万円 |
| 700万円 | 約8.3万円 |
これが掛け続ける間、毎年戻ってきます。年収500万で20年続ければ、節税だけで100万円以上。運用益の非課税と合わせると、効果はさらに大きくなります(→自分の節税額を計算)。
それでも「まずNISA」がおすすめの理由
節税が強力なiDeCoですが、わが家は「まずNISA、iDeCoはNISA枠を使い切れる人や、節税メリットの大きい高所得の人向け」と考えています。理由は、iDeCoは原則60歳まで引き出せないこと。教育費や住宅資金など、途中で使う可能性があるお金はNISA(いつでも引き出せる)の方が安心だからです(→NISAとiDeCoどっちが得?)。
始める前に知っておく注意点
- 原則60歳まで引き出せない…生活防衛資金や近い将来使うお金は入れない
- 口座管理手数料がかかる(金融機関で差があるので比較を)
- 投資信託は値動きがあり元本割れの可能性もある
iDeCoでいくら節税できる?
iDeCo節税シミュレーターで計算 →よくある質問
Q. 途中で掛金を減らしたり、止めたりできる?
できます。掛金は年1回変更でき、「拠出をやめて運用だけ続ける(運用指図者になる)」ことも可能です。収入が減ったら無理せず調整を。ただし、掛けている間だけ所得控除のメリットがある点は覚えておきましょう。
Q. 転職・退職したらどうなる?
iDeCoは持ち運び(ポータビリティ)ができます。転職先に企業型DCがあれば移換したり、iDeCoをそのまま続けたりできます。手続きを忘れると自動移換されて手数料がかかるので、転職時は忘れずに。
Q. 受け取るときに税金がかかるって本当?
入口(掛金)で控除される代わり、出口(受け取り)は課税対象です。ただし退職所得控除・公的年金等控除が使えるため、受け取り方を工夫すれば税負担を抑えられます。退職金と重なると控除が足りなくなることもあるので注意(→iDeCo受け取りの税金)。
Q. 手数料はどれくらい?
加入時の手数料(約2,800円)と、毎月の口座管理手数料がかかります。運営管理手数料が無料の金融機関を選べば、月171円程度に抑えられます。ここは金融機関で差が出るので比較を。
まとめ
- iDeCoは掛金が全額所得控除になるのが最大の魅力。年収500万で年約5.5万円の節税
- 始め方は金融機関選び→申込→掛金設定→商品選びの4ステップ
- 60歳まで引き出せない点をふまえ、まずNISA→余力でiDeCo、が無難
- 出口は課税対象だが控除で軽減可能。手数料は金融機関で比較を
情報更新日:2026年6月|計算の根拠・参照元について。本記事は一般的な説明です。参照:厚生労働省・国民年金基金連合会(iDeCo制度)/2024年12月の掛金上限改正。金額・要件は加入保険やお住まいの自治体・最新の公式情報でご確認ください。