二人暮らし・同棲の生活費は月いくら?一人暮らし2人分との差【2026年版】
同棲や二人暮らしを考えるとき、いちばん気になるのが「生活費は倍になるの?」という点だと思います。結論から言うと倍にはなりません。総務省の統計を分解すると、二人で暮らすと1人あたりの生活費はおよそ4分の3に下がることが読み取れます。どの費目が分け合えて、どの費目は分け合えないのかを、実際の数字で見ていきます。
📑 この記事でわかること
結論:二人暮らしは「一人暮らし2人分」より確実に安い
まず、いちばん確実に言えることから。総務省「家計調査」の2025年平均によると、
- 単身世帯の消費支出:1か月 173,042円
- 二人以上の世帯の消費支出:1か月 314,001円(平均世帯人員 2.87人)
一人暮らしを2人分そろえると 173,042円 × 2 = 346,084円。ところが実際の二人以上世帯は、平均2.87人も住んでいるのに314,001円で収まっています。人数が多いのに、一人暮らし2人分より32,083円も少ないのです。
1人あたりに直すと、この差はもっとはっきりします。
| 暮らし方 | 1人あたりの消費支出 |
|---|---|
| 一人暮らし | 173,042円 |
| 二人以上の世帯2.87人で314,001円 | 109,408円 |
| 差 | −63,634円(36.8%減) |
誰かと一緒に住むだけで、1人あたりの生活費は4割近く下がる。これが同居のいちばん大きな経済的メリットです。
なぜ安くなる?「分け合える費目」と「分け合えない費目」
理由は費目ごとの増え方を見ると分かります。世帯人員は2.87倍なので、もし何も分け合えないなら、どの費目も2.87倍になるはずです。実際はこうなっています。
| 費目 | 単身世帯 | 二人以上世帯 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 光熱・水道 | 13,333円 | 24,547円 | 1.84倍 |
| 食料 | 49,321円 | 94,895円 | 1.92倍 |
| 被服及び履物 | 4,908円 | 10,063円 | 2.05倍 |
| 家具・家事用品 | 6,120円 | 13,068円 | 2.14倍 |
| 交通・通信 | 19,334円 | 45,730円 | 2.37倍 |
| 教養娯楽 | 21,173円 | 32,125円 | 1.52倍 |
| 保健医療 | 8,754円 | 15,863円 | 1.81倍 |
| (参考)世帯人員 | 1.00人 | 2.87人 | 2.87倍 |
すべての費目が2.87倍を下回っています。つまり、どの費目にも多かれ少なかれ「分け合える部分」があるということです。とくに大きいのが次の2つ。
- 光熱・水道は1.84倍…1人あたりに直すと8,553円で、一人暮らし(13,333円)の64%。エアコンも風呂も、2人で使っても2倍にはなりません
- 食料は1.92倍…1人あたり33,064円で、一人暮らし(49,321円)の67%。まとめ買いや自炊が効率的になるためです
逆に交通・通信は2.37倍と、いちばん分け合いにくい費目です。スマホは1人1台、通勤定期も1人分ずつ必要なので当然といえば当然。ここは同居しても減りません。
⚠️ 統計の「住居費」はそのまま使えません
ここまでの表で住居費だけをあえて外しました。理由は、この統計の住居費が実態とかけ離れているからです。
そこで、住居費は統計から切り離して自分が実際に払う家賃を足すのが正しい使い方です。ちなみに家賃は、二人暮らしで最も分け合える費目でもあります。1人暮らし2部屋なら家賃は2つ分かかりますが、同居すれば1つ分で済むのですから。
二人暮らしの生活費のめやす
では2人ちょうどだと、いくらくらいになるのか。単身世帯(1人)と二人以上世帯(2.87人)の実データから、世帯人員2人の場合を費目ごとに内挿して推計すると、家賃を除いた生活費は約222,000円となります。
※家賃・子どもの教育費を除いた金額。単身世帯と二人以上世帯の実データから、世帯人員2人の場合を費目ごとに内挿して算出しています。
この数字が妥当かどうかは、上下から挟んで確かめられます。
| 比べる対象 | 家賃以外の生活費 |
|---|---|
| 一人暮らし2人分 | 302,750円 |
| 二人暮らしの推計 | 約222,000円 |
| 二人以上世帯2.87人 | 295,323円 |
一人暮らし2人分(302,750円)より大幅に少なく、2.87人の世帯(295,323円)よりも少ない。人数が2人なのだから、この位置に来るのは自然です。
家賃を足すと、月の生活費はこうなります。
| 家賃 | 月の生活費の目安 | 年間 |
|---|---|---|
| 8万円 | 約302,000円 | 約362万円 |
| 9万円 | 約312,000円 | 約374万円 |
| 10万円 | 約322,000円 | 約386万円 |
| 12万円 | 約342,000円 | 約410万円 |
そして、いちばん伝えたいのはここです。家賃以外の生活費を1人あたりに直すと110,976円。一人暮らしのとき(151,375円)と比べて1人あたり40,399円、26.7%も安くなります。2人合わせて月8万円ほど浮く計算です。
これはあくまで平均値から組み立てた目安です。若いカップルは統計より食費・交際費が少ないことも多く、実際にはもっと抑えられるケースもあります。
世帯の手取りと、家賃の目安
次は収入の側から。共働きなら世帯の手取りは2人分になります。当サイトの手取り計算ツールで計算すると次のとおりです(賞与なし・扶養なし・40歳未満の会社員として)。
| 2人の年収 | 世帯年収 | 世帯の手取り(月) | 家賃の目安手取りの25〜30% |
|---|---|---|---|
| 300万+300万 | 600万円 | 400,775円 | 10.0〜12.0万円 |
| 300万+400万 | 700万円 | 464,429円 | 11.6〜13.9万円 |
| 400万+400万 | 800万円 | 528,083円 | 13.2〜15.8万円 |
| 500万+500万 | 1,000万円 | 650,492円 | 16.3〜19.5万円 |
世帯年収600万円(月手取り約40万円)で家賃10万円なら、生活費の目安は約32万円。月8万円ほど残る計算になります。同居して固定費が1つにまとまるぶん、貯蓄に回せる額は一人暮らしのときより増えやすいのが二人暮らしの強みです。
同棲ならではの、お金の注意点
① 生活費の分け方は3通り
- 折半…いちばんシンプル。収入が近いカップル向け
- 収入の比率で分ける…年収400万と300万なら4:3。差があるならこれが公平です
- 費目で分ける…「家賃は片方、食費・光熱費はもう片方」。ラクですが金額差が出やすいので、たまに見直しを
おすすめは共通の口座(または共通の財布)を作って、決めた額を毎月そこに入れる方法です。共有のお金と個人のお金が混ざらないので、揉めにくくなります。
② 同棲では配偶者控除が使えません
ここは誤解が多いところです。税金と社会保険で扱いが違います。
| 制度 | 同棲・事実婚の扱い |
|---|---|
| 配偶者控除・配偶者特別控除 | 使えない(民法上の配偶者=入籍が条件) |
| 健康保険の被扶養者 | 事実婚なら認められる場合がある |
| 国民年金の第3号被保険者 | 事実婚なら認められる場合がある |
税の控除は入籍していないと一切使えません。一方、健康保険と年金は「婚姻の届出はしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者」も対象になるため、事実婚と認められれば扶養に入れる可能性があります。判断材料になるのが住民票の続柄で、「妻(未届)」「夫(未届)」と記載しておくと事実婚の証明になります。
ただし単なる同棲(お互い独立して生計を立てている状態)は事実婚とは扱われません。扶養に入れるかどうかは、加入している健康保険組合の判断によります。手続き前に必ず確認してください。
③ 契約と、解消するときのこと
- 賃貸の名義…どちらか一方の名義にするか、連名にするか。解消するとき、名義人でないほうは出ていくことになります
- 入居時の初期費用…どちらがいくら出したか記録を残しておくと、あとで揉めません(→初期費用シミュレーター)
- 大きな家具・家電…共同購入したものは、解消時の扱いを先に決めておくと安心です
結婚を考えているなら、式や新生活にかかるお金もあわせて見ておくと計画が立てやすくなります(→結婚にかかるお金はいくら?)。
よくある質問
Q. 同棲すると生活費は2倍になりますか?
なりません。家計調査から計算すると、1人あたりの消費支出は一人暮らしの173,042円に対し、複数人世帯では109,408円と36.8%下がります。家賃・光熱費・家具などを分け合えるためです。家賃を除いた生活費で見ても、1人あたり26.7%安くなります。
Q. 二人暮らしの生活費はいくらを目安にすればいいですか?
家賃を除いて月およそ222,000円が目安です。家賃10万円なら合計で月約322,000円。ただし若いカップルは統計より食費・交際費が少ない傾向があるので、上限の目安と考えてください。
Q. 家賃はいくらまでにすべきですか?
世帯の手取りの25〜30%が目安です。世帯年収600万円(2人で300万ずつ)なら月の手取りが約40万円なので、家賃は10〜12万円が目安になります。
Q. 同棲でも扶養に入れますか?
税金の配偶者控除は入籍していないと使えません。一方、健康保険と国民年金は事実婚でも認められる場合があります。住民票に「妻(未届)」などと記載しておくと事実婚の証明になりますが、最終的な判断は健康保険組合によります。
まとめ
- 二人暮らしは一人暮らし2人分より確実に安い。1人あたりの消費支出は36.8%減
- 安くなるのは光熱・水道(1.84倍)や食料(1.92倍)を分け合えるから。逆に交通・通信(2.37倍)は分け合えない
- 目安は家賃を除いて月約222,000円。家賃10万円なら月約322,000円
- 統計の住居費(月18,678円)は持ち家の高齢者を含むため使えない。家賃は自分の額を足すこと
- 家賃は世帯手取りの25〜30%。世帯年収600万円なら10〜12万円
- 同棲では配偶者控除は使えない。健康保険・年金は事実婚なら認められる場合がある
情報更新日:2026年8月|このサイトについて・免責。統計値は総務省統計局「家計調査(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」にもとづきます。二人暮らしの推計は、単身世帯(1人)と二人以上の世帯(2.87人)の費目別実績値から世帯人員2人の場合を内挿したもので、公表された「2人世帯」の統計値ではありません。手取り額は令和7年度の税制・社会保険料率をもとにした当サイトの概算(会社員・東京・扶養なし・40歳未満)です。扶養や事実婚の取り扱いは、加入している健康保険組合や税務署にご確認ください。